向かう途中、南三陸町を通ってきましたが
通ってきたといっても、そこに町はありませんでした。
自分がどこを走っているかわからず、野原の中道路を走っていて、
突然ここが商店街だったことに気付いた時、身の毛がよだち寒気を感じました。
よくTVに映っていた3階建ての建物の上に乗った車も、そのまま。
気仙沼の国道沿いは、だいぶ瓦礫も片付けられ、そこに草がはえて
一見、昔からこんな草原だったのかと思うぐらい。
以前と変わらない綺麗な青い海は、この海があの大惨事を起こしたとは思えない穏やかさ。
以前、街中ものすごい匂いを発していた腐敗した魚の匂いは消えていました。
そして変わったのは、いたるところ空き地に建設された仮設住宅。
1千人を超すところもあれば、ほんの何棟しか建っていないところもあり
山奥の「え~っこんなとこに!」という場所にもあったりして、
平地の少ない土地柄による苦肉の対応を感じました。
港では1m近くかさ上げして、やっと水揚げが再開されたとのことですが
冷凍関係の会社がすべて壊滅とのことで、即出荷しないといけないとのことでした。
市内で開店している数少ないスーパーでは、さっそく揚がったカツオが並んでました。
ちなみに、気仙沼ではだいたいこのままの状態で買って家で捌きます。
港に近い気仙沼市内は、相変わらず毎日満潮のたびに浸水し、海になっている状態。
あんなににぎわっていた海の市は、廃墟となっていました。
かろうじて道路だけ1mほどかさ上げして、通れるようにしたものの
それ以外は、ほとんど何も手を付けられていない状態。
気仙沼へ行くと、必ずというほど寄っていた『フルセイルコーヒー』もいまだ水の中。
好きだった焼きドーナツは、10月再開とのことで、楽しみにしています。
もうひとつ、お土産に買ってきたのは、
造り酒屋さんなどが使ってた前掛けの帆布を利用して作ったトートバック。
『縁』というお店を運営する会社の名前は、『GANBAARE』ガンバーレ!
お盆という事もあり、お店の中は大盛況でした。